春画の盗作は無問題

江戸の春画は粉本(ふんほん)主義。

粉本主義とは、日本画狩野派で有名で、
師匠の粉本(下絵)をもとにした集団創作システム。
狩野派は多くの門弟を持ち、隆盛を極めた。

絵師たちは先人の構図やアイデア
借用することにまったく罪悪感がなく、
オリジナルをどうアレンジするかを競い合った。

心が開くから色情が生まれる

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春画はもともと「笑絵(わらいえ)」と呼ばれていた。
江戸時代、笑いと性は同一視されていた。

笑いが起これば心が開き、心が開かなければ、
欲情は生まれないと、江戸の人々は考えていた。

セックスは即物的なものではなく、
お互いの心が通じ合ったときに生じるものだった。

江戸のセックスは質より量(回数)

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江戸のセックスで重視されたのは交合の長さより回数。
さらに言えば、質より量。

現代ではセックスの質が重視されるが
江戸の男は「一晩での射精の数」を女は評価した。

春画では、吸茎(フェラチオ)で女に二回戦をうながされ、
疲れ果てた男がよく描かれている。

また、行為の後に使ったくしゃくしゃの「桜紙」
(今でいう丸めたティッシュペーパー)が
夜具の周りに散らばっている絵も多い。

江戸時代にもフェチはいた!

江戸時代、紙は非常に貴重品。
トイレの後、紙で拭くのは上流階級だけ。
庶民は木の葉や板、縄などを使っていた。

女性の小用の後始末は上質の和紙。
捨てずに便所のわきに乾かしてためた。
業者が定期的に買い取りに来た。
今でいうリサイクルである。

一方で、上流階級の奥様や令嬢が使った紙を
欲しがる変態がいて、業者は横流ししていた。